母乳が出ないときの漢方薬(当帰建中湯:とうきけんちゅうとう)

38歳女性 身長154cm 体重52kg

もともと冷え症があり、生理不順で赤ちゃんができにくく、漢方薬の当帰建中湯を服用し、約1年で妊娠した。そして安定期を過ぎた頃に漢方薬の服用を中止した。その後無事出産したが、母乳が出ない。疲労倦怠感あり、腹痛あり、便秘気味。胸が張って少し痛みがある。当帰建中湯を服用すると、2~3日して母乳が出るようになった。その後も漢方薬を服用しながら母乳の出は非常に良い。

産後はお母さんの身体は貧血気味になるが、当帰建中湯は産後の腹痛を改善し、貧血を治す。また血の巡りを良くして母乳の出を促す。

卵巣のう腫(漿液性のう胞)と漢方薬

29歳女性 身長160cm体重54kg

妊娠中より卵巣が腫れる。出産後も腫れが止まず、縦11cm横17cmの大きさ(右の卵巣)。病院での診断は漿液性嚢胞腺腫(しょうえきせいのうほうせんしゅ)。即、手術を勧められたが、その前に漢方をやってみたいと御来局された。

体調は悪くなく、若干のふらつきがあり、まだ悪露が出ている。むくみが少しあり、お腹はふくれて小便の出が悪い。漢方薬の当帰芍薬散:別包薏苡仁(とうきしゃくやくさんかよくいにん)を処方。飲み始めてすぐに小便が出始め、3週間後には卵巣の大きさが6~7cmまで小さくなり手術は免れた。そして1ヶ月後の検査で卵巣が2.8cmと正常になった。