卵巣チョコレートのう腫と漢方薬(32歳女性)

色白で細めのMさんは、3ヶ月前より不正出血が出るようになり病院へ行ったところ、5cm 近くの卵巣チョコレートのう腫が見つかり、手術を勧められた。ただ、Mさんは、近い将来に赤ちゃんも考えており、手術を受けようか迷ったが、なるべく手術ではなく、漢方薬で治らないかと薬局に見えられた。

体質は、胃腸が弱く、冷え性で寒がり。また、ニキビが出来やすい。大便は、3日に1回くらいで、お腹が張ってガスもよく溜まる。疲れやすい。月経痛がひどく、いつも鎮痛剤を服用している。また、卵巣のう腫がある右下腹部は、少し膨らんで張っているという。

漢方薬の当帰建中湯を処方。飲み始めて1ヵ月後、不正出血は止まり、身体が温まっているという。さらに1ヵ月後、月経痛が軽くなり、鎮痛剤を飲まなくても平気だったとのこと。ただ、ニキビはひどく出るようになったという。そこで、当帰建中湯と排膿散を飲んでもらうことにした。1ヵ月後、ニキビは少し減り、大便が毎日出るようになった。また、お腹の張りも軽減したとのこと。その後、病院で卵巣のう腫を診てもらったら、4cmくらいに小さくなっていたので、手術をせずに経過を見ましょうということに。その後は同処方を継続してもらい、半年後には卵巣のう腫が2.5cmまで小さくなり、現在も漢方薬を服用中だが、大きくはなっていない。