長引く咳、胸の痛みと漢方薬

40歳の男性。1年前に風邪をひいてから、咳と胸の痛みが治らないといいます。病院でレントゲンを撮っても肺炎はなく、抗生物質や咳止めも飲んだようですが改善がみられないので、漢方のご相談に見えられました。

体質は、痩せ型で神経質、汗っかきで、肩こりもあります。胃腸は弱く、胸から脇にかけて張っているといいます。また、痰は出にくく、舌に白い苔があります。

漢方薬の柴陥湯を調合。飲み始めて1か月、痰が出るようになり、胸の痛み、咳ともに減ってきたといいます。その後、症状は改善し、約半年間の服用で咳、胸の痛みもなくなりました。

柴陥湯は、水毒(すいどく)がみぞおちから胸にかけて固着する者が、風邪などをひいたときにこじらせ、胸や脇の痛み、咳、粘る痰などを起こした際に、胸中の水毒をさばき、改善する漢方薬です。神経質で虚弱な体質の人によく効きます。

指関節のこわばりと漢方薬

68歳の女性。数年前より、右手の中指と薬指が曲がらなくなり、悩んでいるといいます。病院では、脳MRIや血液検査に問題がなく、後は手術するしかないといわれて、漢方で治せないかとご相談に見えられました。

体質は、手足の冷え、神経質、不眠、肩こりがあります。また、不安感やイライラしやすいといいます。

漢方薬の抑肝散加陳皮半夏と芍薬甘草湯を調合。飲み始めて1か月後、指の動きが少し良くなっているといいます。そのまま漢方薬を服用し、約1年の服用で元のように動くようになりました。