薬草湯で、ホッとな漢方養生

 皆様、冬の間お変わりありませんでしょうか。

今回は、身の引き締まるこの季節に、とても最適な冬の養生法についてお話させていただきます。それは、身心温める『入浴』です。普段シャワーで済ませてしまう方も、この冬が、湯船につかる習慣をつけるチャンスです。

 入浴をすることで、4つの効果が期待できます。まず、①「リラックス」効果です。日常生活の中で、負担のかかっている筋肉や関節が、浮力により解放されて、身体中がゆるみ、リラックス状態へと導かれます。お風呂で「はぁ~」と息がもれてしまう、あの瞬間が最高のリラックス時間です。次に、②「呼吸の活性化」です。水圧により、肺が小さくなるため、肺は空気を取り込もうと呼吸を深めます。これに合わせて、心臓の動きも活発になり、血液やリンパ液の循環がよくなり、むくみや冷え改善につながります。次は、漢方的にも大切な、③「血の巡り」です。身体が深部から温められることで、血流がよくなり、身体中の悪いものを運び出し、ドロドロ血液からサラサラ血液にしてくれます。最後に、④「睡眠」に対する効果です。入浴後は、身体の深部体温が上がります。その後、熱を放散させ深部体温を下げることで、よい睡眠へとつながります。この深部体温上昇→低下までの時間は、90分です。入浴は、40度の湯温に15分間入浴し、寝る90分前までに入浴を済ませることが大切です。

 ここに、より効果を促すものが漢方の入浴剤です。漢方薬として、血の巡りをよくするトウキ、センキュウ、むくみをとるボウイ、香り高く気を巡らすチンピや、他カンゾウ、コウブシ、コウカ、マツフジの8種類の薬草のみからできた自然な入浴剤です。肩こり、腰痛、冷え、神経痛、リウマチ、痔、あせも、湿疹、しもやけに効果的です。皆様、漢方薬の入浴剤ということで匂いが気になるところだと思います。匂いは、すっきりとしたカンゾウの甘さを感じられ、しつこくなくずっと嗅いでいられます。化学的な甘い匂いが苦手な私でも嗅ぎたくなってしまう匂いです。これは、自然なものだからかもしれません。また、鮮やかな黄色いきれいな湯にも、癒されます。お風呂からあがって、すぐにパジャマを着なくても、身体中がポカポカです。

身体はホットに、心はホッとあたたまる漢方の入浴剤。新たな年を健康に過ごすために、ぜひ試してみてください。全国どこでも、お届けできます。お気軽にご連絡ください。

(入浴剤 30g×10包入り ¥2,420(税込))

麦門冬の実

骨をとかさないように

 2021年の丑年もあと数日になった朝、テレビで北野天満宮の牛が映りました。北野天満宮は平安京の北西に道真公の霊を鎮めるために作られたとその2日前に番組で見たばかりでした。 12/22、テレビをつけた途端、骨をとかすという言葉が聞こえてきました。NHKの英雄たちの選択で菅原道真のことを取り上げていました。この場面を見るのは2回目です。前回は「骨を鎖す」で骨をとかすと聞こえたけれども、とざすの聞き間違いかもしれないと思いました。このことについて、以前「骨を開く」というタイトルでむつごろう・むつみ新聞198号に書きました。今回はしっかり、とかすと聞こえましたので、訂正させてください。「骨を鎖す」で検索したところ、積毀骨を銷す(せっきほねをしょうす)という言葉があることを知りました。悪口が積み重なると骨を溶かしてしまうということです。字をよく見ると、鎖ではなく銷です。NHKで見たのも銷の見間違いだったのか確認できませんでした。 積毀銷骨の出典は今から2000年以上前の史記のようですが、2015年「骨粗鬆症の危険因子としての慢性の精神的ストレス」という論文があります。漢方薬を飲むことでストレスが軽くなれば、骨粗鬆症からくる痛みもよくなりそうですね。骨を溶かさないように、今年も頑張って続けて飲んでください。

写真は麦門冬の実です。とてもかわいいですよね。