手荒れ(進行性指掌角皮症)と漢方薬

35歳の女性。3年前より、手の指先がガサガサになり、割れたり、ひどいと血が出たりして悩んでいるといいます。特に冬場にひどくなるといいます。

体質は、冷え症で、腰痛や生理痛もあります。冬は手足が氷のように冷たくなるといいます。

漢方薬の当帰四逆加呉茱萸生美湯(煎じ薬)をお出しし、紫雲膏(軟膏)を塗ってもらうことにしました。1か月後、手足が温かくなる時がでてきて、ひどく割れることはなくなったといいます。3か月後、手のガサガサが改善してこられました。その後、季節も暖かくなり、手荒れは改善しましたが、そのまま漢方薬を服用され、次の冬がやってきましたが、指先が切れたり割れたりすることはなくなったといいます。

掌蹠膿疱症と漢方薬(51歳女性)

51歳の女性。2年前より手のひら、足の裏に膿胞ができ始めたといいます。病院で掌蹠膿疱症と診断され、ステロイド剤を付けていたようですが改善されず、漢方のご相談に見えられました。

体質は、身長155㎝体重60㎏とやや太めで、喫煙歴がありますが、現在は止めています。患部は赤く、手足は暖かく、皮がごわごわとむけています。生理は順調にあったようですが、昨年より来ていないといいます。

漢方薬の大柴胡湯(煎じ薬)を調合。自家製軟膏の紫雲膏も付けてもらいました。1か月後、飲み始めてすぐに、ひどく膿胞が出たようですがその後軽減し、皮がぼろぼろとむけているといいます。さらに1か月後、新しい膿胞はポツリポツリとしかできていません。その後3か月、新しい膿胞はできなくなったといいます。その後も漢方薬を継続し、約1年、肌はすっかりと元のきれいな状態に戻りました。