西洋医学で治りにくい病気こそ“漢方”の出番です…皮膚病、不妊症、癌、膠原病など

むつごろう薬局「自然の漢方薬で赤ちゃんはきっとできる」

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むつごろう畑の近況報告

暖冬とは言え、やはり畑は寒い日が続いています。今年も畑仕事がスタートです。よろしくお願いいたします。


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NHK BSプレミヤム「偉人たちの健康診断(マガジン社)」が本になりました。P36からの徳川家康公のコーナーにて健康専門家としてご紹介を頂きました。

 


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畑だより~自然の風が心地良い~

2014年11月27日

  秋も深まり始める10月中旬、長引く残暑に照らされながら、季節外れの夏野菜が実を結んだ。ゴーヤ、ミニトマト、オクラ、ピーマン、ナス・・・太陽の下、半ば野生で育った野菜達は、“苦味”やら“甘味”やらと、なぜだか自己主張が激しくなる。が、実(じつ)はそこには、自然界の共通の目的がある。その答えは、自分の種子を残すことだ。実(み)が苦くなるのは、昆虫などの外敵から種子を守るためで、甘くなるのは、種子が育っていくための栄養(糖)を蓄えているためだ。そして私達人間は、この苦い部分を“薬”として、甘い部分を“栄養”として頂いている。野菜=薬?と疑問に思われるかもしれないが、漢方薬に限っては、野菜なども苦い部分は“薬”にしてしまう。例えば、代表的なものだと、ネギやショウガ、ラッキョウ、シソなども漢方薬の原料になる。ではなぜ、苦い部分が“薬”になるのかというと、「苦い物は嫌だ」という身体の反応を利用し、身体の排泄機能を高めているのだ。分かりやすく例えるなら、ネギやショウガを食べると、体内では、「なんだこの苦い物質は。早く体の外へ出してしまえ。」と汗や小便などの代謝を活発にさせ、身体の余分な水を排泄して身体をよく温める。また、ラッキョウも同じで、毒(ラッキョウの苦味)を早く排出させようとポンプ(心臓)を活発に働かせることを利用して、心臓の機能を助けているし、シソも毒(シソの苦味)を解毒させようと肝臓機能を高めている。我々人間は、野菜を食べることで、“栄養”と“薬”の両方を頂いているのだ。そしてこのことは、人間自身が、自然界共通の目的である自らの種子を残すことにも影響を与えている。

 現代人の多くの身体には、“水毒(すいどく)”と“瘀血(おけつ)”という毒が溜まっている。水毒とは、余分な水のことで、砂糖の摂取が関係している。砂糖は、身体に余分な水を溜める。お腹がチャポチャポしたり、むくんだり、花粉症で鼻がズルズルしたり、というのも水毒が原因で起こる。また、卵巣内や子宮内に水が溜まると、冷えの原因になり不妊症になる。他にも、メマイやジンマシンなども漢方では水毒と考えている。

 もう一つの毒“瘀血”とは、血がドロドロとして滞っている状態である。原因は、もちろん体質的なこともあるが、主に肉食が原因する。特に漢方では、四足動物を食べないほうがよいという考えがある。主に牛肉や豚肉のことだ。これらの肉は、脂分が多く、体内に入るとラードとなって血液をドロドロにする。瘀血は、皮膚病、成人病、婦人病、癌、などの原因となり、水毒よりも病は重くなる。特に日本人の場合、元々肉を食べる習慣がなく、欧米人よりも大腸が長いため、消化の悪い肉は大腸に長く滞り、毒素を発生して瘀血の原因となる。顔にシミや吹き出物ができたり、あざが消えなかったり、歯ぐきが黒ずむ、血管が紫に怒張する、なども瘀血の仕業だ。そしてなぜだか、“瘀血”は子作りに関わる臓器、子宮や卵巣に溜まりやすく、不妊症の原因になる。

 自然は、絶妙なハーモニーを奏でて、生物に“命”を吹き込んでいる。しかしながら、慣れない環境に身を置かれれば、生命力の強い植物ですら、あっという間に枯れ、実を結ぶことは無くなる。ゴーヤを寒い地域に植えれば、またたく間に枯れてしまうように。もちろん私達日本人も、大自然の中、何千年というゆっくりとした年月を経て、今の身体ができあがり、子孫を繁栄させてきた。戦後の急速な近代化は、自然での生活を遠ざけ、食の変化、環境の変化をもたらし、現代人の子供を産む力を弱めてしまっている。やはり、長年築いてきた伝統や文化、自然の中での生活を軽んじてはいけないのだろう。まずはパソコンの電源を切り、自然と触れ合うことから始めたい。

 トウキ畑の雑草をむしっていると、冷たい北風が頬に当たり始めた。ふと隣の栗畑を見ると、丸く太った実がゴロゴロ落ち始めている。むつごろう畑にも、ようやく秋の涼風が吹いてきたようだ。

                                    薬剤師兼百姓 白井憲太郎