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むつごろう畑の近況報告

薬草園では、芍薬がきれいな花を咲かせています。まだ、蕾も5つありました。芍薬の香りは気持ちをリラックスさせてくれます。


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今年最後の駿府城外堀薬草園の芍薬の花です。静岡では牡丹の後に芍薬が咲きます。これから夏に向けて根っこが成長していきます。一年後をお楽しみに。


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漢方勉強会の内容(無門塾)

2016年02月19日

               (写真は、附子)

平成28年度・無門塾(第20回2月)北里大学薬学部(港区白金)【平成28年2月14日、13時30分〜14時00分】

 畑の中の三陰三陽(陰病)                          

はじめに

霜月から師走にかけて、畑の動きは殆どなくなる。朝の畑は白く染まり、その中に黄色く枯れた当帰の葉っぱが目立つ。この時期、畑を支配するのは冷たい霜であるように、少陰病期を支配する‘寒‘は氷のようなものである。冷たい氷のように、病は凝り固まって動かなくなる。ここで登場するのが附子であり、さらに固まると烏頭である。負け戦の真只中は附子を中心として新陳代謝機能を挽回する(漢方第三の医学より)、是が少陰病期の治療である。

  少陰病の提綱

 

少陰の病たる、脈微細にして、但だ寐んと欲する也。

 

とは、微少、少壮(さかん)。は、沈滞下降。脈微細は、微弱細少で、虚寒をいう。但だ寐んと欲するは、安眠を欲するに非ずして、実に身体萎靡(いび;衰えて弱まる)して疲労せるが如く、精神恍惚(ぼんやり)として恰も眠らんとするが如き状有るを言う)

 

 秋から冬にかけて、植物は地上部を枯らせて冬支度を始める。葉っぱにある栄養分を根っ子に移動させ、来年の発芽の準備をする。物静かな地上部とは裏腹に、地下部ではよく肥えた雑草の根が当帰や芍薬を包み込んでいる。傷寒論で言う、少陰病期である。少とは、微少、少壮の意義で、地上部の動きは微少で、地下部の動きは活発(少壮)である。

            

この時期、地上部は枯れるが、薬草園の柴胡、当帰、牡丹、芍薬は根が残り、翌年再び発芽する。ただ、その中で発芽しないものがある。これはもともと体力が衰えているものが寒さによってより弱り、雑草に栄養分を取られ、土中の雑菌や根切り虫等が決め手となって生命を絶たれてしまうのではなかろうか。同じように、少陰病期は病に抵抗する戦闘能力が落ちているため、突然に発熱が起こる。また病気の進み方も速い。よって急性疾患だけではなく慢性病でも十分気をつけていかなければならない時期である。

 

中略

 

 腎不全(クレアチニン7.1)

 74歳の女性。透析7日前にご来店。中肉中背で顔色は浅黒く、血圧(最高170、最低92)、足のひえ、不眠、疲れやすく、耳鳴り、めまい、口渇、動悸、足腰の脱力感。夜間のトイレは2回。既往歴は20年前の腎盂腎炎と半年前のメニエル氏病。お薬手帳には、カルシウム剤とガストローム、ザイロリック、ラシックスが記載。舌質は青紫で臍上動悸あり。

真武湯1日3回と、八味丸(20丸3回)を7日服用して6.5に下がる。病院からの水分制限(1日800cc)のため同時服用していただいた。小便の出が1000ccまで増えた。むくみが引いて、耳鳴りが小さくなった。2ヵ月後はなんと、クレアチニンが3.5になる。4ヵ月後に畑仕事が出来るまでになり、クレアチニンは3.4、血圧が最高150最低85までになった。今後、当帰芍薬散での治療も検討している。

この方以外にも、真武湯と八味丸の兼用で10人以上の透析前の方を改善できた。現在も二名の方(お二人とも75歳を超えている)が10年以上服用していて透析を免れている。

 

まとめ

病位    :少陰病

提綱    :少陰の病たる、脈微細にして、但だ寐んと欲する也。

主発現部位 :裏=消化管(腹中)。表を挟むことあり。

病勢    :消極性=沈滞下行、気力衰退顕著、裏寒の勢旺盛で、病状は静。

主症状   :脈沈微或は沈細、気力衰憊、但悪寒し、倦怠嗜眠、完穀下痢、手足厥冷、身体疼重、腹痛或は虚渇、背部悪、虚熱を発して煩燥。

治病原則  :温散

 

 (参考文献)

きぐすり曼荼羅        田畑隆一郎著         源草社 

漢方フロンティア       田畑隆一郎著         源草社           

漢方サインポスト       田畑隆一郎著         源草社

比較傷寒論          田畑隆一郎著         源草社

傷寒論講義          奥田謙蔵著          医道の日本社 

静岡県静岡市葵区東草深町22-1 むつごろう薬局 薬剤師 鈴木寛彦