西洋医学で治りにくい病気こそ“漢方”の出番です…皮膚病、不妊症、癌、膠原病など

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畑は正直です。さぼった分だけ雑草が伸びます。時間が足りませんが、頑張って抜いていきます。


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無農薬野菜です。義母が作ったものです。やはり本物の味は違います。


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日本漢方を世界へ -北里大学での講演から-

2008年08月27日

2004年10月23日に、北里大学におきまして講演をさせていただきました。以下にその内容をご紹介します。

現在、世間一般で漢方といわれているものの中にも、大きく2種類に分けることができます。

1つは中医学。中医学は、その名の通り中国で行われている医学で、人体を五臓六腑に分け(木・火・土・金・水や肝・腎・脾・肺・心など)、病気の原因をある程度限定しながら(例えば腎虚とか)、生薬を調合し治療していきます。こういう点では比較的西洋医学に似ています。

そして、もう1つは日本漢方です。
日本漢方は、江戸時代に吉益東洞らによって確立された医学です。日本漢方の特徴は、傷寒論・金匱要略といった原文を中心とした随証治療です。五臓六腑などの原因を考えることを止め、患者さんの訴える症状や顔色、お腹の調子を探りながら、生薬を調合していきます。このため、中医学と日本漢方とでは、生薬に対する考え方も随分違ってきます。

例えば甘草について考えてみますと、中医学では薬効を補脾益気(胃腸を補って気力をつける)や清熱解毒(熱を清まし、解毒する)と考えます。それに対して日本漢方では、急迫を主治する(身体のさしせまっている症状を緩和させる)と考えます。中医学が薬効を論理的に解釈しているのに対し、日本漢方では感じたままを表現しています。

日本漢方はこのように、自分で感じてみなければ生薬の効能を理解していくのが難しいため、机上での学問向きの医学ではありません。しかし経験を積んで、生薬の特徴を理解してくるようになると、西洋医学で見放された重症な患者さんが、面白いように治るようになってきます。また、生薬の特徴を深く知っていくためには、メーカーさんが持ってきた刻まれた袋に入った生薬をいじったり、エキスになっているようなものに触れているだけでなく、やはり自分で種から育てて特徴をつかんだり、自分で採取しに行ったりすることが必要です。

例えば身体を温める薬草は寒い地方で良く育つとか、逆に身体を冷やす薬草は暑い地方で育つとかなどが分かるようになってきます。また、当帰を育てたあとの畑では柴胡が育ちにくいとか、甘草のまわりで当帰がよく育つとか、生薬の相性がわかるようになってきます。漢方は生薬の組み合わせがとても大事なので、相性をよく理解していくことが必要です。

私達むつごろう薬局が農業に力を入れているのは、無農薬の良質な生薬を使いたいのと同時に、薬剤師自らが育てることで、生薬の特徴を深く理解していくためでもあります。日本漢方の代表的な書物には、類聚方と薬徴があります。類聚方には原文(傷寒論・金匱要略)の処方が、現代病(江戸時代)に対応できるように分かりやすく書かれています。薬徴には類聚方で使われる生薬の特徴が書かれています。この二書は江戸時代に出来上がった日本漢方の集大成といっても過言ではありません。

私達むつごろう薬局では、類聚方と薬徴を中心に漢方治療を行っています。そしてこの日本で誕生した伝統漢方を、世界へ発信していきたいと考えております。

◎農業に対する考え

むつごろう薬局が農業に力を入れているのは、『いい生薬を作る』というのはもちろんなのですが、他にも理由があります。
長い間漢方相談をやっていく中で、現代人の病気のほどんどは、運動不足によるものだということが分かってきました。また精神医学の大家フロイトは言っています。人間が自然から離れれば離れるほど、自らの欲求に抑制がかかるようになり、それがエスカレートしていくと心の病になると…。

現代人に自律神経失調症やうつ病、神経症などが増えてきているのはまさにこのためかと思われます。また、世界全体を見たとき、日本ほど自給率の低い先進国はありません。欧米諸国の半分以下です。私達若い人間が農業をやらなければ日本は駄目になります。いくらテストで良い点を取っても、いくらお金を貯金しても、食べるものがなくなったらアウトなのです。日本人の若者はそこに気付くべきです。

このように私達は、漢方と同時に農に対する考えも発信していきたいと考えております。

薬剤師 鈴木 寛彦