まぶたのケイレンと漢方薬(42歳の女性)

42歳の女性。半年前から、左目のまぶたがケイレンするようになったといいます。病院での検査では異常がないといわれ、リボトリールという薬を処方され飲んでいたようですが効果が見られず、漢方のご相談に見えられました。

体質は、色白で痩せ型、胃は弱く、みぞおちがつかえるといいます。性格は真面目で神経質なほうで、気が短く、イライラしやすいといいます。不眠もあります。

漢方薬の抑肝散加陳皮半夏を調合。飲み始めて1か月後、まぶたのケイレンは半減し、よく眠れるようになったといいます。その後も同じ漢方薬を継続。けいれんは次第に良くなっていき、約半年間の服用で、症状はほぼ出なくなりました。

慢性化した熱っぽさ、だるさと漢方薬

35歳の女性。2年前に風邪をひき、その後、2か月ほど微熱が続いたといいます。病院で抗生物質をもらって一時落ち着いたようですが、しばらくしてまた微熱が出たり、身体が熱っぽくなってだるさが続いているといいます。また、不眠、寝汗、イライラ感、不安感、肩こり、足の冷えがあります。病院の検査では、特に異常は見られなかったということです。

漢方薬の柴胡桂枝乾姜湯(煎じ薬)を調合。1か月後、飲み始めて、何日か汗が多く出た後、微熱が取れ、だるさが柔らいできたといいます。さらに1か月後、熱っぽさ、だるさが改善され、夜もよく眠れるようになったといいます。

漢方では、風邪や産後、ストレスなどによる微熱を“血熱”と考え、身体の血液や肝臓に熱毒がこもっていると考えます。この血熱があると、身体がだるく、そのわりに眠れなかったり、イライラして足が冷えたりします。柴胡桂枝乾姜湯は、血熱を和解し、発散させて、これらの症状を改善していきます。