西洋医学で治りにくい病気こそ“漢方”の出番です…皮膚病、不妊症、癌、膠原病など

むつごろう薬局「自然の漢方薬で赤ちゃんはきっとできる」

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むつごろう畑の近況報告

蒼朮(そうじゅつ)の花の開花が終わり、薬草畑では冬支度が始まります。蒼朮の茎はとても固く、そのままの形で春まで立ち続けます。


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桂皮が届きました。ベトナム産です。この桂皮はNo1桂皮と言いまして最高級なものです。箱を開けると部屋一面ニッキの香りで一杯になります。


ノルウェーからのお便り
紫雲膏
むつごろう八選茶

自然との共生

2014年06月04日

(むつごろう畑 キジのたまご)

畑だより

6月も半ばを過ぎてくると、春の陽気から一転、南からの暖かい湿った空気が薬草畑を支配し始める。この頃になると、アブやブヨ、蚊が一気に増える。一般的に百姓は、長ソデ長ズボンに身を包んでいるが、私は晴れの日は、敢えて半ソデ一枚で畑仕事をする。もちろん、腕には蚊やブヨが吸い付いてくるのだが、長ソデの暑っ苦しいのが嫌なのと、刺されることへの自分なりの考えがある。この考えが正しいかどうかは別として、皆さんも、ワクチンというものをご存知かと思われる。インフルエンザウイルスなどを少量打つことで、免疫を付けるという療法だ。私にとって、蚊やブヨに刺されるということは、ワクチンを無料?で打ってもらっているようなものだと考えている。実際に畑をやり始めた頃は、ブヨに刺されると真っ赤に膨れ上がり、治るのにずいぶんと時間が掛かっていたが、最近では刺されて4~5分もすれば、腫れは引いてくるようになった。また畑には蚊やブヨ以外にも、もっと強力な毒を持つハチやヘビもいる。普段からある程度の毒にさらされていたほうが、こういった強敵に刺されたり咬まれたりしたときにも、”毒”排除能力を充分に発揮できるのではないかと考えている。

現代人は、よく言えば”清潔”になったと言える。あらゆる雑菌を消毒し、有害な芳香剤で蚊の接触を防ぎ、土をアスファルトで塞ぎ、細菌やウイルスに感染しようものなら、強力な抗菌剤や抗ウイルス剤で完膚(かんぷ)なきまで叩きのめす。自然の産物と徹底抗戦しているのだ。しかしながら、自然との格闘は、ある種の弊害(へいがい)を生む。例えば、無菌状態で育てた実験用マウスは免疫力が極端に弱い。これと同じように、我々の身体も、あまり清潔にし過ぎると、かえって免疫力の低下をもたらし、人体の内部から発生する”癌”に抵抗できなくなる。結核菌や寄生虫に感染していると、癌になりにくいとのデータもあるほどだ。また他にも、アスファルトに覆いつくされた都会は、熱の放散を上手く行えず、異常な暑さをもたらしている。これでは、冷房に頼らざるを得ないため、結果として莫大な電力(放射能)が必要となってしまう。真夏の炎天下と言えども、木陰(こかげ)にいれば、なんとも涼しいものである。放射能は、使用済み燃料の行き場所が無いため、とてもじゃないが賛成できるものではない。放射能に頼らないためにも、自然との共生は必要不可欠だ。

漢方医学は面白い。なぜなら、漢方薬は決して細菌やウイルスを殺さない。殺すどころかそもそも、漢方薬の原料である草木は、細菌無しでは生きられない。自然(地中)では、細菌が落ち葉や枯れ木を分解し、草木はそれを栄養にするといった形で互いに共生している。漢方で病気が治るのは、薬が細菌を殺すのではなく、薬で人体の歪(ゆが)んだバランスを整えているだけだ。例えば、砂糖や果実の摂り過ぎは、胃を冷やし、体内に余分な水を溜めて免疫力を低下させる。人間の身体は、余分な水があると血流が妨げられるため、免疫力(抵抗力)が低下する。ミカンの皮や生姜(しょうが)、桂皮(けいひ)などの苦辛い薬味は、余分な水を除いて免疫力を上げる。本来、人間が自然の中で生活し、果実を皮ごと丸ごと食べていれば、自然との調和が崩れず、余分な水も溜まらず、病気にならないということだろう。他にも、過剰な肉食は血液をドロドロにさせて、やはり免疫力を低下させる。漢方医学には、悲鳴を上げる動物を食べるのは健康に良くないという考えがある。冷静に考えてみると、動物園や牧場で、牛や豚を”かわいい”と言っておきながら、その後、”焼肉”を食べに行くのはいかがなものであろうか。肉食は血液を酸性に傾けて、体内に”瘀血(おけつ)”という毒を溜める。漢方では、瘀血は万病の原因になると考えているが、面白いことにこの瘀血を取り除く主薬は、なぜか果実の桃の種子(桃仁)である。桃は、夏の暑い時季に甘く美味しく頂けるが、その種子には血液をサラサラにきれいにする働きがある。やはり自然の産物は”丸ごと食べろ”ということか。時々薬草畑にも、動物の糞(ふん)が転がっているが、中を割ってみると、何かの果実の皮や種子がよく入っている。野生の動物達は、自然と共生することで健康を維持し、自らの子孫を残し続けているのであろう。

自然との共生・・・殺菌の問題だけでなく、地震や洪水、放射能などの問題も含めて、現代人に最も必要なテーマとは言えないだろうか。

薬剤師兼百姓 白井憲太郎