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むつごろう畑の近況報告

蒼朮(そうじゅつ)の花の開花が終わり、薬草畑では冬支度が始まります。蒼朮の茎はとても固く、そのままの形で春まで立ち続けます。


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店先の「ヒバの木」です。この木から蝋燭ができます。冬に向けて油の補給に実を鳥が奪い合います。もうすぐ、静岡も寒くなります。


ノルウェーからのお便り
紫雲膏
むつごろう八選茶

病むことの意味

2013年11月08日

十一月下旬、富士山からの北風が木枯らしを引き連れて降りてくると、薬草畑の面々も”初冬”へと景色を変える。むさ苦しいほど緑々しかった雑草も、薄茶色に乾いて横たわり、それを住家(すみか)にしていた飛蝗(ばった)や蟷螂(かまきり)も、それと同調するかのように色あせた茶褐色へと衣替(ころもが)えを始める。そしてこの頃になると、薬草畑では一年で最大の行事、”収穫”が始まる。凍(い)てつくスコップを大地に差し込むと、雑草との死闘、蒸し返った梅雨、息切らす猛暑、これらの苦難を乗り越えられたという安心感が心を穏やかなものとし、一方で、長らく大地に身を潜めていた獲物を早く見てみたいという欲求が心を騒々しいものへと駆り立てる。いずれにしても野良で働く人間にとって、収穫の知らせでもある初冬の木枯らしは決して悪いものではない。

さて、冬になると、収穫を終えた畑のような閑散(かんさん)とした姿に様変わりする病(やまい)もある。例えば、アトピー性皮膚炎や湿疹、水虫、イボ、吹き出物のような皮膚(ひふ)病がそうだ。これらは冬になると勢いを失い、赤みが引いて、一見すると病が治(おさ)まったかのように映し出される。しかしながら、これは、精力おぞましい雑草や害虫共が、冬になると地中に眠っているのと同じで、ただ己(おのれ)の身を隠しただけに過ぎない。春になって暖かい陽気に当たれば、寒さで締(し)まっていた大地から顔を出す雑草の新芽のように、もしくはそれらを餌にでもしようかと殻を破り姿を現す害虫の幼虫のように、体内にこもっていた”毒”が皮膚から溢(あふ)れ出す。この頃になって、やれステロイドだ、やれ抗菌剤だ、といって慌(あわ)てふためいてしまっても手遅れなのである。

畑の一年は”冬”で決まる。収穫を終えて静まった畑に、安心して胡坐(あぐら)をかいてしまうと、春に芽を吹く雑草や、薬草に群がる害虫に手が終えなくなる。精力を弱めた冬のうちに、何度も何度も耕し、霜に当て、お日様に当て、時には燃(も)し、畑の病である”種(たね)”や”卵”を排除しなければならない。そしてこれと同じように、我々人間も、冬だからといって油断せず、病の餌となる甘い物、脂物を節制し、早寝早起きをし、運動に励まなければならないのである。

日本には四季が訪れる。そしてそこで生活をする我々人間の体や病にも、四季が訪れる。冬には大人しくしていた病の子供も、春になればひょっこりと顔を出し、夏に向かって精力を旺盛として、我々を苦しませるのだ。しかしながら、それは決して恐れるものではなく、自然は、我々現代人の踏み誤った生活を、”病”という形で教えてくれているのである。

今朝の薬草畑には、一段と冷たい北風が吹いている。そしてその風に揺られながら、山鳥のさえずりと木枯らしの葉音が響き渡っている。                            
薬剤師兼百姓 白井憲太郎