西洋医学で治りにくい病気こそ“漢方”の出番です…皮膚病、不妊症、癌、膠原病など

むつごろう薬局「自然の漢方薬で赤ちゃんはきっとできる」

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むつごろう畑の近況報告

静岡の薬草畑も少しずつ秋を感じるようになりました。芍薬の地上部は枯れていますが、当帰は、まだまだ成長しています。秋の収穫が楽しみです。


むつごろう新聞

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新しい紫雲膏が出来上がりました。一日がかりで出来上がりました。店内は紫雲膏の香りで一杯です。この紫雲膏は、真岡の塚田先生から伝授頂いた海老塚流紫雲膏です。


ノルウェーからのお便り
紫雲膏
むつごろう八選茶

畑のノーベル賞

2015年11月12日

 今年のノーベル医学生理学賞は、北里大学特別栄誉教授、大村智先生が選ばれました。卒業生としてはこれほど光栄なことはありません。私も大村先生の授業を受けたのですが、講義の印象よりも実習の思い出の方が残っています。薬学部の学生は、夏休みに帰省の際、実家の土を必ず土産に持ち帰りました。その土を水に溶き、上澄み液を培地で培養し、生えた菌をまた増やし、菌の作り出す活性化物質を見つけ出すのです。1gの土の中には1億もの微生物がいると言われ、その中から見つけるということは途方もない作業です。成功率は3万分の1と言われています。大村先生は、放射状に菌糸をだす放線菌という細菌の中から抗寄生虫薬「イベルメクチン」の元となる物質を見つけました。(別の放線菌からは、抗がん剤のマイトマイシンCや、免疫抑制剤タクロリムスが見つかっています)ご存知の方も多いと思いますが、このイベルメクチンはアフリカなどで流行する、河川盲目症(オンコセルカ症)に悩む人々の失明を防ぐだけでなく、国内でも「疥癬(かいせん)」や、沖縄、奄美地方に多い寄生虫感染症「糞線虫症」にも役立っています。世界保健機関(WHO)によると治療と予防にこの薬を約3億人がのみ、年4万人もの失明を防いでいるそうです。

1974年に静岡県伊東市のゴルフ場近くで採った土に含まれていました。当時私はまだ7歳。勿論知る由もありませんでしたが今の私が考えるのに、ゴルフ場近くというのが味噌だと思います。と言いますのは、ゴルフ場には沢山の除草剤がまかれます。これは土の中の菌にとってとても過酷な環境になります。人もそうですが厳しい状況を経験すると強くなります。菌が身を守るために作り出した物質がイベルメクチンになったのではないでしょうか。私たちは約20年無農薬、有機肥料で当帰、芍薬などの薬草を育ててきました。収穫量は、恥ずかしいほどですが、その中で自然のメカニズムを勉強してきました。薬草を無農薬で育てると根の周りは雑草だらけになります。薬草の根は雑草から身を守るため必死で頑張ります。フラボンという物質を体内に沢山作り身を守るのです。その物質を含んだ漢方薬が人の体に入り病気を治すのです。無農薬の野菜の香りや味が強いことと同じように、薬草もより効果が発揮しやすいのではないかと思うのです。いずれにせよ厳しい環境から生れるものは強くなるのですね。

今回のノーベル医学生理学賞は、専門家の予想に反して自然科学の分野から、また近年受賞者が出ていない薬の分野から大村先生が選ばれました。また、漢方薬の本場中国でも生薬から抽出された成分でトゥーユーユー氏が受賞されました。漢方薬に近い分野で受賞されたこともとても嬉しいことです。少し極端かもしれませんが、私たちの病気を治せるものは全て自然の中にあるのかもしれません。人も自然の一部ですから。

大村先生はこんなことを言っています。「私自身がものを作ったり、難しいことをしたわけではない。微生物がやってくれた仕事を整理しただけ。それなのにこんな賞をいただいていいのかな。」まさに、実るほど頭を垂れる稲穂かな。ここにもノーベル賞受賞を引き寄せた理由があると思いました。