薬学部の学生時代、まわりのみんなは、製薬会社のMR や研究室、調剤薬局に行く子がほとんどでした。面接時には、皆が同じような考えを持ち、同じ意見を述べ、企業の一員となっていくことを望んでいます。私もその中に混じっていたときがあります。でも、心のどこかでどうしようもない違和感を感じ、当時はどうしてもなじめませんでした。こんなことなら直接生きることに関わる農業でもやっていたほうがましだと思い、大学を止めようとしましたが、さすがに親は大反対して頼むから卒業だけはしてくれと言いました。そんな時、たまたま目に留まったのがむつごろう薬局の薬草栽培でした。これなら薬剤師も農業もどちらも出来ると思いました。そして実際に漢方を勉強し、畑を耕していくうちに、人間の病気が治るということ、そして大地で生きるということのすばらしさを心の底から実感していきました。
食事の仕方を変え、運動をしていけば、特殊な病気以外の多くは治るものです。例えば、朝、日の出と共に目を覚まし、出勤前に軽く汗を流し、甘い物を止め、季節に合った野菜、玄米、穀物を主食とし、夜更かしをせず早寝早起きをすれば、現代病の多くは治ってしまうでしょう。こんな生活ができるはずがない、と思ってしまうかもしれませんが、一昔前の日本人では当たり前の生活でした。今回の原発問題などでいろいろと考えることがありましたが、この当たり前の生活こそが、今の日本人には最も必要なことだと痛切に感じております。
皆さんも、漢方薬と同時に、自然で無理のない生活を目指し、健康で快適な日々を一緒に送りましょう。
薬剤師兼百姓 白井憲太郎
皆さん、生きるためのエネルギーの85%は、空気中から摂っているはご存知でしたか?
やれ栄養ドリンクだ、やれサプリだ、と摂ったところで、呼吸の仕方が悪ければ、かえって不完全燃焼させて体内に"毒"を生むだけです。逆に、少量の食事でも、呼吸が深くゆっくりと強く摂れていれば、疲れ知らずで、活発に動けるのです。
病気の方がご相談に訪れると、不安や緊張、あせり感が呼吸を浅く狭くしており、肩が落ちて肺は狭まり、疲れやすくてマイナス思考になって、かえってイライラしやすくといった悪循環になっています。この状態でビタミン剤、サプリ、ホルモン剤、新薬などを飲めば、身体に毒が溜まって病はさらにひどくなるでしょう。
まずは、呼吸をゆっくりと深くし、吸う息が臍下丹田(へその下)に集まるようにして、静かに吐き出していくのが良いでしょう。また、そのときの姿勢は、あごを引き、背筋を伸ばし、胸は張っておへそを前に突き出し、頭のてっぺんからおへそ、そして足の先にかけて、一本の太い柱が入っているようなイメージにしておくと良いかもしれません。
正しい姿勢・・・正しい呼吸・・・これだけで病気の85%が治ったようなものと言えるかもしれません。
薬剤師兼百姓 白井憲太郎
病気が治らない・・・思うようにならない・・・赤ちゃんが出来ない・・・などなど、このようなものが長く続くと、いい加減嫌になってしまうこともあるでしょう。つい甘いものなどをむさぼって、かえってニキビが出来たり、便秘になったりで体調を崩してしまったりすることもあるでしょう。
では、なぜこのような感情になってしまうのか?それはやはり、そこに無理があるからではないでしょうか。
例えば、腕立て伏せをやり過ぎると、必ず肩や肘を痛めてしまいます。なぜなら、私達人間の身体は、筋トレをするためにできているわけではないからです。本来は、木にぶら下がったり、食べ物を拾ったり、赤ん坊をだっこしたり、などの運動をするための筋肉です。無理なことをすれば必ずひずみが生まれます。
これと同じで、病気を治したい、とか、赤ちゃんが欲しい、といった強い気持ちで治療に専念し過ぎると、かえって心と身体に無理が生じ、何もかもが嫌になってしまうかもしれません。そういう場合は、一度、心と身体を自然な状態に戻してあげることが良いでしょう。では、"自然な状態"とは、いったいどのようなものなのか?それは、極端に言うと、動物になることのような気がします。例えば、食事は、自然で取れた原形の残った玄米や麦飯を中心にして、人間が加工した砂糖や菓子類を止め、できるだけ長時間、自分の足を使って歩くなどです。野生の動物達は、自然で取れたものをそのまま食べ、1日中餌を探して歩き回っています。そして彼らは、余程のことが無い限り、病気になったり不妊になったりすることはないでしょう。もちろん悩みすぎることも・・・。
私達ももっと気楽に、そして肩の力を抜き、それでいて、継続して食事に気をつけ運動をしていく・・・このような再生可能エネルギーのような自然体で持続的な力の使い方が、病気を治すコツのような気がします。
写真は、今朝採れたての当帰のヒゲ根です。毛細血管のようですごいですね。ヒゲ根があるのは、良質な当帰の証です。
薬剤師兼百姓 白井憲太郎

