36歳女性 卵管閉塞
身長159cm 体重46kg
結婚して8年になるが子供を授からない。基礎体温は、低温期36.1~2℃、高温期36.5~7℃とやや低めだが特に問題はない。ただ病院の検査では、「右の卵管が詰まっていて、左の卵管も通りが悪い」とのことだった。体質的には冷え症・寒がりで、クーラーに当たると冷えて腹痛し、時には下利をする。また生理痛があり、腰痛・頭痛もある。アイスコーヒーなどの冷たいものを好む。クラミジア反応:陰性。
漢方では、クラミジアや内膜症以外の卵管閉塞は、お腹の冷えによるものと考える。この方のように、冷たいものを好み、腹痛・腰痛・下痢があるのは、腹中の冷えによるもの。お腹を温めて柔らかくする当帰建中湯(とうきけんちゅうとう)を処方した。3ヶ月ほど飲むと、お腹が温まり、腹痛・腰痛・下痢が無くなった。また、排卵日前のおりものが多くなった。その後半年が経過した頃、自然妊娠された。
妊娠中の腹痛
34歳女性 身長161cm体重53kg
結婚して3年経つが子供ができない。冷え症、寒がりで生理痛が激しい。生理周期は順調である。
まずこの方には、お腹の痛みを和らげて身体を温める当帰建中湯(とうきけんちゅうとう)を処方した。すると、飲み始めてから一ヶ月後に生理があったが、生理痛はあまりなかった。また、身体が温まってきているとのことだったので、引き続き同処方を服用していただいたところ、約半年後に自然妊娠された。そして妊娠されてからは、漢方薬の服用を止められていたのだが、妊娠4ヶ月が経った頃、眠れないくらいお腹がひどく痛み始めた。そして病院で検査してもらったが、特に異常はないとのことでした。ただ痛みがひどく、つわりもひどくて、体重も落ちているとのことでした。そこで、芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)を処方しました。この漢方薬は、妊娠中の腹痛や出血に使い、胎児の成長を助けます。漢方薬を服用すると、すぐに腹痛は和らぎ、食事もちゃんと摂れるようになりました。そして無事、ご出産されました。
結婚して5年になる32歳の女性。これまでにAIH4回、顕微授精2回の経験あり。
病院の検査では問題は無かったようですが、かなりの冷え症で慢性頭痛持ち。頭痛はひどいと吐くほどで、頭痛薬が手放せない状態と言います。それと生理痛がひどく、冷えるとお腹も痛くなって下痢になることもあるそうです。
まずこの方には、お腹を温めて、生理痛を改善する当帰建中湯(とうきけんちゅうとう)をお出ししました。しばらく飲んでいただくと、生理痛や冷え症は改善していきましたが、頭痛は相変わらずでした。そこで、漢方薬を胃を温めて頭痛を治す呉茱萸湯(ごしゅゆとう)に変えました。すると、一ヶ月が経った頃から頭痛が無くなり、胃の辺りが温まっている感じがするとのことでした。そしてその後すぐに、自然妊娠されました。
この方の場合はおそらく、冷たいものの摂りすぎで胃が冷え、赤ちゃんができにくい状態だったのでしょう。
35歳女性 身長152cm体重38kg
結婚して8年経つが子供ができないとのことでした。体質的には、冷え症、寒がりで、胃腸がとても弱く、食事も一度にたくさん食べられないとのことでした。また、生理は順調で、基礎体温は低温期が36.2~4℃、高温期が36.7~37.0℃と正常です。ただ、生理痛は時々ひどくなり、排卵痛もあります。あと、季節の変わり目などにめまいが起きることもあります。
まずこの方には、胃腸が弱くて太れないということがありましたので、胃腸を丈夫にしていく六君子湯(りっくんしとう)を処方しました。すると、だんだん食欲が出てきて食べられるようになり、食後の胃もたれもなくなってきました。そして六君子湯を半年ほど続けてもらったところ、胃腸の調子がずいぶんと良くなり、体重も40kgまで増えてきました。ただ、相変わらず生理痛や排卵痛があったため、漢方薬を当帰建中湯(とうきけんちゅうとう)という処方に変えました。この薬には、お腹を温めて、冷え症を改善していくのと同時に、生理痛や排卵痛を改善していく働きがあります。当帰建中湯を服用していくと、次第に生理痛や排卵痛は治っていき、身体の疲れやすさなども改善していきました。そしてそのまま漢方薬を継続してもらっていたところ、約一年後に、無事自然妊娠されました。
39歳女性 身長160cm体重89kg
2年前より不妊治療を開始し、顕微授精を2度ほどしたが、グレードの良い卵子は採卵できたものの、着床できず、漢方薬を試してみたいということだった。
体質的には、寒がりの暑がりで、汗は出にくくむくみやすい。顔色はのぼせ気味で赤黒く、肩こり、頭痛、便秘がある。また、背中や足などが冷える。好きな食べ物は、こってりした肉類で、スナック菓子もよく食べる。
まずこの方には、身体に溜まっている毒素を出して、体重を落としてもらうことを考え、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)を処方した。そして、食事の改善と、運動をすることをお伝えした。すると、飲み始めてから便通がよくなり、生理のときは、いつもより黒っぽい血がたくさん出た。それから3ヶ月がたった頃には、体重が79kgまで落ちた。そしてその後も漢方を続けて、体重が76kgまで落ちたころ、顕微授精を行ったら、着床でき、漢方薬を当帰芍薬散に変えて、そのまま無事ご出産されました。

