アトピー性皮膚炎に柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)
29歳男性 身長170cm 体重57kg 既往歴 小児アトピー 小児喘息
一年前よりアトピーが悪化。部位は、ほぼ全身(頭、顔、背中、腹、腕、太もも、首のまわり、肘の内側、膝の裏)。全身は、ステロイド治療中。顔にはプロトピック軟膏使用。小児期にもステロイド使用跡有り(肌の黒ずみとかさつき)。
顔色が浅黒かったため、食事内容を伺うと、週に3~4日カップラーメンを食べているとのこと。漢方ではこれを"食毒"と呼ぶ。さらに、缶ジュース1~2本/日。こういう場合、食毒を解毒する漢方薬を処方する。柴胡清肝湯を2週間処方。メンゲンを伝える。メンゲンとは、アトピー(炎症)を抑えるのではなく、その原因となっている毒を皮膚に発散させることをいう。そのため、アトピーは一時的に悪化する。場合によっては、リンパ液が噴出す場合や発熱などを伴うこともある。この方もやはりひどくなり、外側から紫雲膏(しうんこう)を塗ってなんとかがまんしてもらうことにした。
その後、約3ヶ月ばかりひどい状況が続いたが、次第に毒が抜け、回復し始める。漢方薬は柴胡清肝湯を続けてもらい、カップラーメン及びジュースは断っていただいた。そして痒みが減ってきたところで、なわとび1000回/日を併用してもらうことに。汗をかくことで、一時的に痒みは増すが、皮膚の新陳代謝を促し、肌が急速に回復に向かう。
その後、漢方薬を服用し始めて約2年で治療終了。食事だけは気をつけてもらうようアドバイスをし、それからは、一度もアトピーはでていない。
アトピーを火事(炎症)に例えた場合、火事(炎症)を消火器(ステロイド)で消しても消しても出てくる場合は、火元である"食毒"を排除させていく必要がある。

