38歳で結婚し、1年自然で様子を見たが妊娠できず病院へ受診。夫婦とも特に問題はなく、年齢の関係もあってすぐに体外受精をしたが、採卵できても着床が出来ない。また、胚盤胞まで育てて移植を試みようとしたが途中で分割が止まってしまうとのこと。冷え性もあったため、漢方薬を試してみようと来局された。

体質は、冷え性以外特に大きな問題はない。大便2日に1回。小水も普通。少し疲れやすいようで、運動が苦手で体力はないほうだという。食欲はあり、朝もご飯を食べている。

漢方薬の当帰建中湯を処方。運動を毎日欠かさないようにお伝えした。それから毎日、なわとび日に1000回。移動も出来るときは歩くようにしたという。3ヵ月後に採卵。2個採れ1つが胚盤胞に。その2ヶ月後に移植すると、初めて陽性反応が出た。漢方薬を芎帰膠艾湯に代えると、そのまま順調に育ち、無事ご出産された。

この方の場合、もともとの体力不足もあり、当帰建中湯でお腹に力を付け、運動を頑張ってもらった。運動は身体の新陳代謝を高め、身体を若返らせる。芎帰膠艾湯は、血の不足を補い、流産を防止し、胎児の成長を促す働きがある。

3年前ごろより、吹き出物がひどくなり、以前は顔だけだったのが、背中やおしりにまでできるようになった。市販の塗り薬を塗ってみたり、ビタミン剤を飲んだり、病院で処方された抗生物質を飲んでみたがあまり効果がなかったため、漢方薬を飲んでみようと来局された。

吹き出物は、芯があり、赤く腫れて炎症している。体質は、特に大きな病気は無いが、大食漢で、カップラーメンや缶コーヒーを好む。大便は日に1回。アレルギー性鼻炎があり、鼻はいつもつまり気味だという。

漢方薬の荊芥連翹湯を処方。それと、カップラーメンを止めて、缶コーヒーは無糖にしてもらうことに。1ヵ月後来局されると、大便がいつもより多く出て体調が良いとのこと。吹き出物はまだあまり変わらず。同処方をさらに1ヶ月飲んでもらうと、大きな吹き出物は出来なくなり、おしりにあったものも痛くなくなったと言う。さらに同処方を継続してもらい、だんだん吹き出物が無くなっていき、約1年飲んだ頃から全くできなくなった。

荊芥連翹湯は、身体に溜まった"食毒"を排泄させる。この方は、元来大食漢のため、かなり食毒が溜まり、それが吹き出物として姿を現していた。漢方薬は、この毒を大便に排出させて、吹き出物を身体の中から治す。

2年前頃より、肘の内側や膝の裏、首の周りを中心にアトピーが出始めた。初めの頃はステロイド剤を使っていたが、知人より副作用があると聞いて、漢方薬を試してみようと来局された。

患部は、ガサガサと乾燥しており、かいて傷になっている。夏は、汗で痒くなり、冬場は乾燥がひどくて痒がると言う。体質は、顔色が浅黒い感じでやや悪く、大便が2日に1回、小水は3~4回/日、夏場は汗っかきで、スポーツドリンクをよく飲み、アイスクリームもよく食べると言う。

漢方薬の黄耆建中湯を処方。それと、甘い物をできるだけ摂らないようお母さんにお伝えした。1ヵ月後、飲み始めて1週間位した頃から、肘の内側や首、腕の辺りにジュクジュクした湿疹が出て、今は引いてきたという。そのまま同処方を継続してもらい、アトピーは次第に綺麗になっており、浅黒かった顔色も、赤みが出てきて血色が良くなっている。その後、順調にアトピーは改善し、1年半で完全に綺麗な肌に戻った。

漢方では、アトピーを外から抑えるのではなく、身体の中に溜まった毒素が原因と考え、漢方薬を使ってその毒素を排出させる。一時的に悪くなったように見えるが、その後徐々に改善してくる。

痔の痛み。排便時や座っているときに痛みを伴い、時々出血をする。触ると、肛門から少しいぼが出ている感じで、押さえると元に戻るときもあるが、ひどいと出っ放しになるという。なるべく手術は避けたいため、漢方薬でどうにかならないかとご相談に訪れた。

体質は、がっちりとした健康体で、特に大きな病気は無いが、尿酸値がやや高く、コレステロール、血圧も高め。食べるのが好きで、肉料理やラーメンなどを好むと言う。

漢方薬の桂枝茯苓丸加大黄を処方。飲み始めて1ヶ月で、痔は引っ込み、痛みも消失。その後も同処方を継続的に飲んでおられるが、痔は出ていない。

漢方では、痔は、肛門部の血流がうっ血を起こして出来ると考える。もし手術で切除したとしても、体質を変えなければ再発する。桂枝茯苓丸加大黄は、血流を良くし、うっ血を取り除く。

社会人になった頃より、目が乾燥し始め、目薬をささないとショボショボしてコンタクトも付けられないという。病院で検査をしたが、シェーグレン病ではないという。

体質は、冷え性、寒がりで、唇や身体も乾燥しやすい。特に冬場は悪化する。顔色は、やや赤ら顔で、大便は3~4日に1回、小水は日に7~8回。生理は順調で、生理痛はあるため、1日目と2日目には鎮痛剤を飲む。チョコレートやアイスクリームをよく食べる。肩こり、頭痛あり。

漢方薬の温経湯を処方。飲み始めると、大便が毎日通じるようになり、お腹や足がポカポカしてきたという。その後も同処方を継続してもらうと、3ヶ月が経った頃から目の乾燥が気にならなくなったという。また、その頃より、唇や肌の乾燥も改善され始め、約1年で、目と身体の乾燥はほぼ改善された。

この方の場合、チョコやアイスの摂り過ぎで経(子宮や卵巣等)に瘀血(おけつ)が溜まり、血行が障害されて体中が乾燥していた。温経湯は、経を温める薬で、これにより瘀血が取れ、血行が改善されて乾燥が潤ったと考えられる。

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今月のおめでた

むつごろう畑の
近況報告

  • むつごろう畑が銀景色に包まれました。これで天日干し中の当帰の薬効が高まるかな?それにしても綺麗です。(H24年1月12日撮影)

    むつごろう畑が銀景色に包まれました。これで天日干し中の当帰の薬効が高まるかな?それにしても綺麗です。(H24年1月12日撮影)

トピックス情報

  • 毎日寒い日が続いています。比較的暖かな静岡ですが、駿府城薬草園はとても静かです。

    毎日寒い日が続いています。比較的暖かな静岡ですが、駿府城薬草園はとても静かです。