3年前に、胃痛、胸焼け、ゲップが出るようになり、病院へ行ったら逆流性食道炎と診断された。現在は病院で処方された胃酸を抑える薬を飲んでいるが、最近、胃もたれや吐き気なども感じるようになり、漢方薬を試してみようと来局された。
顔色は悪くないが、目の下にクマがあり、昼食後に眠くなるという。また、足が冷えやすく、背中が痛くなることもある。大便は2日に1回、時々下痢をする。生理は順調で、生理痛も軽い。
漢方薬の茯苓飲加半夏(ぶくりょういんがはんげ)を処方。飲み始めると、はじめ臭いのくさい大便がたくさん出たというが、その後それは無くなり、毎日通じがあるようになったという。また、胸焼けや吐き気も次第に無くなり、飲み始めて3ヶ月経った頃には、胃の調子もほぼ改善されたため、病院の薬を止めてみたが、その後も悪化することなく順調な経過をたどっている。
3年前に、肺ガンが見つかり、手術切除、放射線治療を行った。その後、ガンの予後は良好であったが、3ヶ月前より、動悸・息切れがするようになり病院へ。診断は、間質性肺炎だった。(マーカーKL-6:830U /ml)動悸・息切れは、特に階段を登ったときや散歩中にひどくなり、脈も多くなる。
漢方薬の炙甘草湯を処方。飲み始めて1ヶ月が経った頃より動悸・息切れが軽くなってくる。疲れやすさも前より良い。そのまま同処方を継続。半年後の検査でレントゲンで異常なし。KL-6も390U/ml(基準値500U/ml以下)まで下がったと喜ばれた。その後も漢方薬を継続しているが異常はない。
3~4年前より下痢をしやすくなった。ひどいときは食べる度に水っぽい下痢が出る。また、お腹が痛くなりやすく、張ってガスもたまりやすい。病院で検査をしたが特に異常は無く、処方された整腸剤を飲んでいる。最近下痢のために食欲も低下気味である。
体質は、もともと胃腸が丈夫なほうではなく、冷え性で貧血気味である。また、食後に手足がだるくなり疲れやすい。漢方薬の六君子湯(りっくんしとう)を処方。飲み始めて1ヵ月後には、大便が徐々に硬くなっていき下痢ではなく形が出来てきた。その後も継続していかれると、次第に下痢は無くなり、大便は1日1回と正常になり、食欲も出てきて普通に食べられるようになった。
漢方では、単に下痢を止めるのではなく、胃腸の働きを改善していくことで下痢にならない体質に改善する。この方の場合、胃腸に"水毒(すいどく)"がたまり、それが原因で胃腸の働きが低下して下痢になっていたと考えられる。六君子湯は、胃腸の水毒を取り除くことで体質を改善していく薬である。
中学3年生の頃から、顔に吹き出物が出るようになった。出る部位は、おでこ、ほお、あごなどほぼ顔全体。痒みは無いが、赤くなり、跡が消えにくい。一時、抗生物質を飲んだことがあるが、すぐに再発し、あまり効かなくなったので、漢方薬で体質改善をしてみようと御来店された。
見た目は、顔色が悪く、冷え性、貧血気味で、生理痛がひどいと言う。また、便秘気味で、お腹にガスがたまりやすい。甘い物は好きで、チョコレートなどをよく食べる。吹き出物は、生理前に特に多くなる。
漢方薬の当帰建中湯(とうきけんちゅうとう)を処方。飲み始めて1ヶ月が経過すると、大便の出が良くなっているとのこと。そのまま同処方を継続してもらうと、だんだん生理痛が改善されてきたという。ただ、肝心の吹き出物がなかなか治らない。そこで、当帰建中湯を1度止め、当帰芍薬散合排膿散に漢方薬を変更した。すると、吹き出物は次第に出なくなっていった。そして最終的に綺麗な肌になるまで2年半かかった。それ以来吹き出物が出ることは無いという。
1年前より足に湿疹が出来始め、病院に行ったら貨幣状湿疹と言われた。病院でステロイド剤をもらい付けていたが、付けると痒みは収まるがまたすぐに再発し、だんだん範囲が広くなって、ひどくなってきたとのこと。
体質は、血圧がやや高めで薬を飲んでいる。また、尿酸値もやや高くこれも薬を飲んでいる。お酒は少し飲み、たばこは3年前に止めた。若い頃は、こってりした物や肉類を好んでよく食べたと言う。
漢方薬の黄連解毒湯加大黄(おうれんげどくとうかだいおう)を処方。飲み始めると、はじめのうちは下痢になり、日に2~3回通じがあったが、1ヶ月が経った頃から、皮膚の痒みが減っていき、新しい湿疹もできなくなった。その後は、次第に古い湿疹も色が薄くなっていき、約半年が経った頃には、元通りの綺麗な肌になった。
黄連解毒湯加大黄は、体の中の毒素を解毒する漢方薬である。この方の場合は、おそらく若い頃の不摂生などが蓄積し、年齢と共に腎臓などの排泄機能が落ちたことによって、毒素がたまり、湿疹と言う形で皮膚に出ていたと考えられる。

