3年前ごろより、吹き出物がひどくなり、以前は顔だけだったのが、背中やおしりにまでできるようになった。市販の塗り薬を塗ってみたり、ビタミン剤を飲んだり、病院で処方された抗生物質を飲んでみたがあまり効果がなかったため、漢方薬を飲んでみようと来局された。
吹き出物は、芯があり、赤く腫れて炎症している。体質は、特に大きな病気は無いが、大食漢で、カップラーメンや缶コーヒーを好む。大便は日に1回。アレルギー性鼻炎があり、鼻はいつもつまり気味だという。
漢方薬の荊芥連翹湯を処方。それと、カップラーメンを止めて、缶コーヒーは無糖にしてもらうことに。1ヵ月後来局されると、大便がいつもより多く出て体調が良いとのこと。吹き出物はまだあまり変わらず。同処方をさらに1ヶ月飲んでもらうと、大きな吹き出物は出来なくなり、おしりにあったものも痛くなくなったと言う。さらに同処方を継続してもらい、だんだん吹き出物が無くなっていき、約1年飲んだ頃から全くできなくなった。
荊芥連翹湯は、身体に溜まった"食毒"を排泄させる。この方は、元来大食漢のため、かなり食毒が溜まり、それが吹き出物として姿を現していた。漢方薬は、この毒を大便に排出させて、吹き出物を身体の中から治す。
2年前頃より、肘の内側や膝の裏、首の周りを中心にアトピーが出始めた。初めの頃はステロイド剤を使っていたが、知人より副作用があると聞いて、漢方薬を試してみようと来局された。
患部は、ガサガサと乾燥しており、かいて傷になっている。夏は、汗で痒くなり、冬場は乾燥がひどくて痒がると言う。体質は、顔色が浅黒い感じでやや悪く、大便が2日に1回、小水は3~4回/日、夏場は汗っかきで、スポーツドリンクをよく飲み、アイスクリームもよく食べると言う。
漢方薬の黄耆建中湯を処方。それと、甘い物をできるだけ摂らないようお母さんにお伝えした。1ヵ月後、飲み始めて1週間位した頃から、肘の内側や首、腕の辺りにジュクジュクした湿疹が出て、今は引いてきたという。そのまま同処方を継続してもらい、アトピーは次第に綺麗になっており、浅黒かった顔色も、赤みが出てきて血色が良くなっている。その後、順調にアトピーは改善し、1年半で完全に綺麗な肌に戻った。
漢方では、アトピーを外から抑えるのではなく、身体の中に溜まった毒素が原因と考え、漢方薬を使ってその毒素を排出させる。一時的に悪くなったように見えるが、その後徐々に改善してくる。
二十歳を越えた頃から肌の乾燥がひどくなり、保湿剤をつけてもすぐに乾く。特に冬になるとひどくなり、すね辺りはぼろぼろと皮がむけてかきくずし、ひどいときは出血するという。また、唇はいつも乾いていてリップクリームは手放せない。友人に漢方薬を勧められご来局された。
肌を見せてもらうと、乾燥はかなりひどく、すねはがさがさになり、かなりかきくずしてある。また、顔や頭、体全体ががさがさに乾燥している。体質は、冷え性で寒がり。冬場は靴下を2枚履き、電気毛布を使って眠るという。生理は順調だが、まれに不正出血がある。大便は2~3日に1回。甘い物(アイスクリーム、チョコ等)を好む。運動はしていない。顔色は青白く、頬は赤くほてっている。
漢方薬は温経湯を処方。同時に、なわとびを日に1000回続けてもらうことにした。1ヵ月後、冷え性はいくらか改善してきたという。さらに1ヵ月後、乾燥がいくらか改善し始め、電気毛布がいらなくなったという。なわとびは初めつらかったが、最近は1000回跳べるようになったという。それから約1年服用され、肌の乾燥はほぼ改善され、かきむしることも無くなったという。
温経湯は、子宮などのお腹を温め、血行を促進し、乾燥肌を改善する。彼女は、甘い物を好み、子宮が冷えていたために、血の流れが悪化し、肌が乾燥していたと考えられる。
20代の頃より、毎年冬になると足の指のしもやけに悩まされている。早いと11月頃からでき始め、3月ごろまで続く。友人から、漢方薬でしもやけが治ると聞き、ご来局された。
体質は、寒がりの冷え性。特に手足は、冬場は氷のように冷たくなる。肩こり、腰痛、頭痛あり。便秘と下痢を繰り返す。お腹の張りあり。
漢方薬の当帰四逆湯を処方。飲み始めて2週間が経つと、手足がポカポカ温まるようになり、1ヶ月が経過する頃にしもやけは出来なくなった。また、肩こり、腰痛、頭痛もなくなり、その後も1年間飲み続け、冬が訪れたがしもやけはできなかった。漢方では、しもやけは血行障害で起こると考えるため、当帰四逆湯などの血の流れを改善する薬を服用する。四逆とは、手足に血が行かないという意味で、当帰四逆湯は、それを改善する。
小児アトピー、小児喘息の既往歴があり、現在も風邪の後や季節の変わり目になると喘息が起こる。アトピーは、主に上半身がひどく、肘の内側、首の周り、顔に出ている。特に顔はひどく、赤黒く腫れぼったい感じで、黄色い汁が出るという。今までは、ステロイド剤を付けたり付けなかったりしていたが、ステロイドは肌が象のように厚くなるため、漢方薬で体質改善をしようと来局された。
体質は、胃腸も丈夫で、生理も順調。アトピーと喘息以外に大きな問題は無い。ただ、甘い物やジュース類は好み、よくのどが渇くという。
漢方薬の麻杏甘石湯と桂枝加黄耆湯を1日おきに処方。飲み始めると、一時的にひどく膿がでますよ、とお伝えした。これまでも病院で出された粉の漢方薬は飲んだことがあるが、煎じ薬は初めてだという。飲み始めること10日間、顔から汁があふれ出し、その後、軽減。1ヵ月後に御来局された際は、顔の腫れはだいぶ引いていた。その後、アトピーは次第に良くなり、喘息発作は全く起こらなくなった。現在も漢方薬を服用中。

